アセアンのスポーツの祭典 SEA Games

こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。 

2年に1回、奇数年に開催されるアセアンのスポーツの祭典「東南アジア競技大会(South East Asian Games : SEA Games)」が11月~12月まで、フィリピンのマニラで開催されていました。  


アセアン10カ国に東ティモールを加えた11カ国で開催されるこの大会の歴史は古く、第1回目は1959年にタイで、タイ・ミャンマー・マレーシア・シンガポール・ラオス・ベトナムの6カ国が集い開かれたということですから、アセアンの設立年(1967年)よりも前には、すでにスポーツレベルでは域国内での交流が勃興していたということが分かります。  


競技種目は56種目、約1万人が参加するこのスポーツの祭典は、チェスやビリヤード・e-sportsといった頭脳スポーツが入っていることに加えて、ポロやムエタイ(!)などの地域特性を反映した競技もあるなど、バリエーションに富んだその姿は多様な文化や民族が集うアセアンを象徴しています。 


(写真はブルネイのポロ競技場)


今年30回目の記念大会を迎えたこの大会は、タイとマレーシアが6回、シンガポールとインドネシア・フィリピンが4回、ミャンマーがビルマ時代を含めて3回、ブルネイ、ベトナム、ラオスがそれぞれ1回、その舞台の中心となってきました。ブルネイは国土と人口規模の関係から、1回という開催もうなずけますが、それ以外の国の開催は、時代背景を映しているようで興味深いものがあります。 


 SEA Gamesは、ミャンマーでは旧ビルマ時代の1961年と1969年に開催されたあと、次の開催は2013年まで44年もの空白があります。1968年から企業の国有化を進めた旧ビルマ政府は、社会主義体制を強固にし、軍が国の政治を率いてきました。現在のミャンマーの国家顧問であるアウンサンスーチー氏が1990年に選挙で勝利したあと、この選挙結果を認めない軍により軟禁されていたのもまさにこの間であり、ミャンマーが国際社会から孤立していたことを物語っています。  

ラオスでSEA Gamesがはじめて開催されたのは、2009年とつい最近のこと。

 ベトナムは2003年にはじめて開催され、次は2021年の第31回大会がハノイで開かれることになっている点にベトナム経済の成長の勢いが現れています。 

そして、まだ開催実績がないカンボジアでも、2023年にプノンペンで開催されることがすでに決定しています。  


こうしてみてみると、スポーツの大会というのは、時の政治背景を超えて行われるという理想像はあるものの、その国の経済事情と絡み合う姿が浮き彫りになります。 2021年のベトナム ハノイ大会。You Tubeなどでその雰囲気を楽しむのもおススメです。

 (参照:SEA Games official Website) https://www2.2019seagames.com/ 


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