こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。
査証(ビザ)欄に葛飾北斎の「富岳三十六景」を図柄に取り入れた、新しいデザインのパスポートが発行されという記事が日本経済新聞(1月22日)に掲載されていました。
(参照元はこちら) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54653070R20C20A1MM8000/
日本のパスポート保有率は2006年以降減少し、2017年には22.8%まで落ち込みましたが、2018年は4年ぶりに上転し、23.4%まで回復しています。海外在住者も含めると、有効な旅券数は2993万冊になるそうです。
この日本のパスポート、世界最強クラスであることをご存知でしょうか。イギリスの調査会社ヘンリーアンドパートナーズの調査によると、査証(ビザ)なしで渡航できる国と地域がどのくらいあるかを比較した2020年最初のパスポートランキングで、日本は191のスコアを獲得し、世界1になりました。
ちなみに、2年ほど前香港に行った際、現地のガイドさん曰く「日本のパスポートの価値は70万円ある」そうです。きっと、この価格で売買されることがあるのでしょうね。 偽造パスポートについてはあまり聞かなくなりましたし、冒頭の新しい日本のパスポートは各ページでデザインを変え、さらに複雑にするなど、偽造対策もしっかりとおこなわれているとのことですが、私が成田空港で働いていた19歳の時、タイから来た男性が入国審査で偽造パスポートであることが発覚し、強制出国させられた男性がいましたが、そのときの偽造パスポートのお粗末さは今でも忘れることができません。
さて、先ほどのパスポートランキング。アセアン各国の事情はどうかというと、次のようになっています。
1位 シンガポール スコア 190
2位 マレーシア スコア 178
3位 ブルネイ スコア 166
4位 タイ スコア 78
5位 インドネシア スコア 71
6位 フィリピン スコア 67
7位 カンボジア スコア 54
7位 ベトナム スコア 54
9位 ラオス スコア 50
10位 ミャンマー スコア 47
シンガポールはアジアのハブと言われるだけあって、日本に次いで世界第2位の自由度があり、概ね海のアセアンがランキング上位に来ている辺りは、海洋に面していることで歴史的にみても諸外国と貿易が盛んだったことの名残りなのかもしれません。 以外なのはベトナムで、スコアは54とまだ世界的にみると自由度は低いようですが、今後の経済発展に伴って、こうした海外との融通性というのがどのように変化していくのかという点が注目されます。
ところで、よく日本の若者のパスポート保有率が低いなどといわれますが、外務省の旅券統計資料(平成29年1月~12月「 https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page22_002495.html」)によれば、年代別の発行数は19歳以下が22.1%で最も高く、20代が20.7%、30~40代が14.4%と若い時にパスポートを発行する人が多くいることが分かっています。
なので、決して海外に興味がないとか、そういう話しではないようです。ちなみに、男性(48.1%)より女性(51.9%)が多いのは、女性人口のほうが多いから…ということにしておきましょう(笑)
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